顎関節症の治療は生活習慣のチェックから始まります。
つまり、原因となる日常生活の習慣的行動をしっかり認識して、それを取り除くような行動をすること(認知行動療法)からスタートします。
1,原因解消のための治療
■認知行動療法
歯ぎしりやくいしばりなど、顎関節症の原因となる習慣的行動を自覚して、それを取り除くように行動しましょう。そのうえで、日常生活の中で「セルフケア」を行い、治療に参加しましょう。
セルフケアの方法
・あごを安静にする
あごの力を抜くために唇を閉じ、上下の歯を離しておく。食事はなるべく柔らかいものにする。
・痛いことをしない
食事中や会話中などに、痛くなるほど動かさない。あごを休ませる工夫をします。
・軽く開口
軽く開口し、5秒保持して筋ストレッチを行います。血行が良くなり、痛みや緊張も緩和します。
その他に、正しい姿勢を保つ、あごを運動させる筋エクササイズなどを行い、自分で治す努力をします。これらは初期治療ですが、これだけでも大きな効果が期待できます。
■スプリント療法
スプリントやマウスピースと呼ばれる装置を寝るときに装着することにより、歯ぎしりやくいしばりによる弊害を防止できます。
2,症状改善のための治療
■薬物療法
関節に炎症が起こっている場合(急性症状)には、一時的に薬で炎症を鎮め、痛みを取ります。
その他に、関節内に強い炎症があったり、癒着などが起きている場合には外科療法を行うこともあります。症状によって各種の治療を組み合わせることもあります。お悩みのある方は歯科医院に相談してみて下さい。